過去問 第25回 

問題1 介護保険制度の考え方として適切なものはどれか。 3つ選べ。

1 要介護者の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことを目指す。

2 高齢者の介護を社会全体で支える。

3 認知症高齢者の施設入所を促進する。

4 要介護者へのサービスを画一的な内容にする。

5 保険給付は、多様な事業者又は施設から、 総合的かつ効率的にサービスが提供されるよう配慮する。

解答 1・2・5

1 介護保険の目的(第1条)に、尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営む・・・とあります。このように介護保険法に記載されている内容となります。

2 介護保険は社会保険の一つです。社会保険は支援が必要な人をみんなで支える仕組みです。介護保険の基本理念(第2条)にも、「国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け・・・」と記載されています。そのへんを踏まえても正しい。

3 施設入所について促進していませんね。できる限り住み慣れた地域や居宅での生活をめざします。

4 画一的という表現は間違いですね。介護保険制度は利用者が自分に合う事業所などと契約をしてサービスを利用します。多様なサービス内容となります。

5 介護保険法第2条にも、「被保険者の選択に基づき・・・多様な事業者または施設から、総合的かつ効率的に提供されるように配慮」ことのような記載があり、正しい。

問題2  社会福祉法における「重層的支援体制整備事業」について正しいものはどれか。3つ選べ。 

1 都道府県が行う。 

2 地域生活課題を抱える地域住民の社会参加のための支援が含まれる。 

3 地域づくりに向けた支援が含まれる。 

4 地域生活課題を抱える地域住民の家族に対する包括的な相談支援が含まれる。 

5 介護保険の居宅介護支援が含まれる

解答 2・3・4

「重層的支援体制整備事業」は2021年4月から施行されました。ポイントは市町村任意で行う事業であること。①相談支援 ②参加支援 ③地域づくりに向けた支援
これらを一体的にするとされています。

1 市町村が行う事業です。

5 設問には「社会福祉法」との記載があり、介護保険の事業ではありませんので、居宅介護支援は誤りです。

問題3 介護保険法第5条に規定されている「国及び地方公共団体の責務」として正しいものはどれか。 3つ選べ。 

1 国は、保健医療サービス及び福祉サービスを提供する体制の確保に関する施策を講じなければならない。 

2 国及び地方公共団体は, 障害者その他の者の福祉に関する施策との有機的な連携を図るように努めなければならない。 

3 都道府県は,介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように、 必要な助言及び適切な援助をしなければならない。 

4 市町村は、要介護者等の医療に要する費用の適正化を図るための施策を実施しなければならない。 

5 市町村は,地域において医療及び介護が総合的に確保されるよう指針を定めなければならない。

解答 1・2・3

(国及び地方公共団体の責務)

第五条 国は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるよう保健医療サービス及び福祉サービスを提供する体制の確保に関する施策その他の必要な各般の措置を講じなければならない。

2 都道府県は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をしなければならない。

3 国及び地方公共団体は、被保険者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、保険給付に係る保健医療サービス及び福祉サービスに関する施策、要介護状態等となることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは悪化の防止のための施策並びに地域における自立した日常生活の支援のための施策を、医療及び居住に関する施策との有機的な連携を図りつつ包括的に推進するよう努めなければならない。

4 国及び地方公共団体は、前項の規定により同項に掲げる施策を包括的に推進するに当たっては、障害者その他の者の福祉に関する施策との有機的な連携を図るよう努めるとともに、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現に資するよう努めなければならない。

(認知症に関する施策の総合的な推進等)

第五条の二 国及び地方公共団体は、認知症(アルツハイマー病その他の神経変性疾患、脳血管疾患その他の疾患により日常生活に支障が生じる程度にまで認知機能が低下した状態として政令で定める状態をいう。以下同じ。)に対する国民の関心及び理解を深め、認知症である者への支援が適切に行われるよう、認知症に関する知識の普及及び啓発に努めなければならない。

2 国及び地方公共団体は、被保険者に対して認知症に係る適切な保健医療サービス及び福祉サービスを提供するため、研究機関、医療機関、介護サービス事業者(第百十五条の三十二第一項に規定する介護サービス事業者をいう。)等と連携し、認知症の予防、診断及び治療並びに認知症である者の心身の特性に応じたリハビリテーション及び介護方法に関する調査研究の推進に努めるとともに、その成果を普及し、活用し、及び発展させるよう努めなければならない。

3 国及び地方公共団体は、地域における認知症である者への支援体制を整備すること、認知症である者を現に介護する者の支援並びに認知症である者の支援に係る人材の確保及び資質の向上を図るために必要な措置を講ずることその他の認知症に関する施策を総合的に推進するよう努めなければならない。

4 国及び地方公共団体は、前三項の施策の推進に当たっては、認知症である者及びその家族の意向の尊重に配慮するとともに、認知症である者が地域社会において尊厳を保持しつつ他の人々と共生することができるように努めなければならない。
                                  (厚生労働省HPより)

問題4 2019 (令和元)年度の第1号被保険者の状況について正しいものはどれか。2つ選べ。 

1  前期高齢者数は, 後期高齢者数の3倍を超えている。 

2  3,000万人を超えている。 

3 要介護及び要支援の認定者が占める割合は, 40%を超えている。 

4 要介護及び要支援の認定者のうち, 要介護3以上の者が占める割合は、50%を超えている。 

5 保険給付費のうち、居宅サービス及び地域密着型サービスが占める割合は,50%を超えている。

解答 2・5

1 第1号被保険者→約3600万人 第2号被保険者→4300万人 
  前期高齢者(65歳以上75歳未満)→ 1726万人
  後期高齢者(75歳以上)→ 1829万人 後期高齢者の方が少し多い。

2 第1号被保険者→約3600万人

3 要介護・要支援認定を受けているのは約660万人 18.5%くらい。

4 要介護3以上の者が占める割合は、約30% 要介護1の認定を受けている人の割が一番多く、20%ぐらいになります。

5 設問の通りです。

動画解説

問題5 介護保険の被保険者資格の取得及び喪失について正しいものはどれか。2つ選べ。 

1 医療保険加入者が40歳に達したとき、住所を有する市町村の被保険者資格を取得する。 

2 第1号被保険者が生活保護の被保護者となった場合は、被保険者資格を喪失する。 

3 入所前の住所地とは別の市町村に所在する養護老人ホームに措置入所した者は、その養護老人ホームが所在する市町村の被保険者となる。 

4 居住する市町村から転出した場合は、その翌日から、転出先の市町村の被保険者となる。 

5 被保険者が死亡した場合は、その翌日から、被保険者資格を喪失する。

解答

1 第2号被保険者の要件は、市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満で医療保険に加入している人です。設問は被保険者の要件ですね。

2 第1号被保険者の要件は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の人。この要件を満たせば被保険者になりますので、生活保護の有無は関係がありません。

3 住所地特例についての問題です。まずは住所地特例対象施設について
介護保険施設、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サ高住、この施設に入所、入居した場合、施設の住所がある市町村ではなく、もといた市町村の被保険者になります。

4 被保険者資格を得るのはその日、失うのは翌日です。転出先の市町村の被保険者となるのは翌日でなはなく、転入した日に新しい市町村の被保険者となります。転出日は関係ありません。

5 被保険者資格を失うのは、「翌日」です。死亡した場合は、死亡した翌日に被保険者資格を失います。

問題6 介護支援専門員について正しいものはどれか。3つ選べ。 

1 登録を受けている者が死亡した場合には、その相続人はその旨を届け出なければならない。 

2 登録の申請の10年前に居宅サービスにおいて不正な行為をした者は,登録を受けることができない。 

3 都道府県知事は、信用を傷つけるような行為をした介護支援専門員の登録を消除することができる。 

4 介護支援専門員証の交付を受けていなくても、業務に従事することができる。 

5 更新研修を受けた者は, 介護支援専門員証の有効期間を更新することができる

解答 1・3・5

1 設問の通り、介護保険法69条にそのような記載があります。

2 10年前ではなく、5年です。

3 設問の通り。介護支援専門員の義務は7つあります。
  1公正・中立な業務遂行義務 2基準遵守義務 3資質向上努力義務 4介護支援専門員証の不正使用の禁止 5名義貸しの禁止 6信用失墜行為の禁止 7秘密保持義務

4 実務研修受講試験に合格→実務研修課程終了→都道府県知事に登録→介護支援専門員証の交付、その後業務に従事することができます。

5 その通りです。5年ごとに更新の必要があります。

問題7 介護保険施設について正しいものはどれか。2つ選べ。 

1 介護老人福祉施設の入所定員は, 50人以上でなければならない。 

2 介護老人保健施設の管理者となる医師は, 都道府県知事の承認を受けなければならない。 

3 2024 (令和6)年3月31日までは、新たに指定介護療養型医療施設の指定を受けることができる。 

4 入所者ごとに施設サービス計画を作成しなければならない。 

5 地域密着型介護老人福祉施設は、含まれる。

解答 2・4

1 介護老人福祉施設の入所定員は、30人以上です。29人以下は地域密着型介護老人保健施設福祉施設入所者生活介護になります。この違いをしっかり押さえておきましょう。

2 管理者は原則として、都道府県知事の承認を受けた医師とする規定があります。また、都道府県知事の承認を受け、医師以外の者に当該介護老人保健施設を管理させることができる。ついでに覚えておきましょう。

3 介護医療院は廃止が決まっていますので、新たに指定を受けることはできません。

4 設問の通りです。もちろん施設サービス計画は、入所者一人一人に作成します。

5 地域密着型介護老人福祉施設は地域密着型サービスに含まれますので、介護保険施設には含まれません。

動画解説

問題8 要介護認定の仕組みについて正しいものはどれか。3つ選べ。 

1 介護保険の被保険者証が交付されていない第2号被保険者が申請するときは、医療保険被保険者証等を提示する。 

2 市町村は新規認定の調査について, 指定市町村事務受託法人に委託することができる。 

3 主治医がいない場合には, 介護認定審査会が指定する医師が主治医意見書を作成する。 

4 要介護者が他市町村に所在する介護老人福祉施設に入所する場合には,その施設所在地の市町村の認定を改めて受ける必要はない。 

5 介護保険料を滞納している者は,認定を受けることができない。

解答 1・2・4

1 介護保険の被保険者証は、第1号被保険者には交付されていますが、第2号被保険者には原則交付されません。第2号被保険者は申請をするとき、医療保険の被保険者証を提示します。

2 新規認定調査
  1市町村 2市町村事務受託法人

  更新認定調査
  1市町村 2市町村事務受託法人 3指定居宅介護支援事業者 4地域包括支援センター 5介護保険施設 6地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 7介護支援専門員

3 主治医がいない場合は、市町村が指定する医師または、市町村の職員である医師に、主治医意見書を依頼します。

4 住所が移転して保険者が変わった場合、新しい市町村で認定を受ける必要があります。改めて介護認定審査会の審査・判定を受けるの時間かかるので、

問題9 介護保険財政について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 国は、介護給付及び予防給付に要する費用の30%を負担する。
2 国は介護保険の財政の調整を行うため、市町村に対して調整交付金を交付する。
3 都道府県は、介護保険事業に要する費用に充てるため、保険料を徴収しなければならない。
4 地域支援事業支援交付金は、社会保険診療報酬支払基金が医療保険者から徴収する納付金をもって充てる。
5 第1号被保険者の保険料の賦課期日は、当該年度の初日である。

解答 2・4・5

1 介護保険財政についてです。財源構成は、保険料50%、公費50%です。公費の内訳について、居宅給付→国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%、施設等給付→国20%、都道府県17.5%、市町村12.5% 

2 国の負担分のうち、5%に相当する部分は調整交付金。市町村の財政力に応じて、多かったり少なかったりします。

3 保険料を徴収するのは都道府県ではありませんね。
第1号被保険者→市町村 (特別徴収か普通徴収)

4 設問の通りです。第2号被保険者の保険料の流れ。
2号さん → 医療保険者 ⏩ 社会保険診療報酬支払基金 ⇨ 市町村
⏩ 介護給付費・地域支援事業支援納付金
⇨ 介護給付費・地域支援事業支援交付金

5 設問の通り、当該年度の初日(4月1日)です。これは全国一律です。ここから保険料の徴収が始まるよ」という基準日と思っていると良いかなと思います。

問題10 介護保険における第1号被保険者の保険料について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 政令で定める基準に従い市町村が条例で定める。

2 保険料率は、おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。

3 普通徴収の方法によって徴収する保険料については、世帯主に連帯納付義務がある。

4 普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は,政令で定める。

5 条例で定めるところにより, 特別の理由がある者に対し, 保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。

解答 1・3・5

1 第1号被保険者の保険料は市町村条例で決めます。ちなみに第2号被保険者の保険料は、各医療保険者が定めます。

2 保険料率の設定は市町村条例において3年ごとに定めます。

3 普通徴収については、未納が起こる可能性があるので、世帯主と配偶者に連帯納付義務があります。第1号被保険者の保険料の徴収方法は、普通徴収と特別徴収があります。

4 普通徴収の納期(納付期限)は、市町村条例で定めます。

5 市町村の条例で、保険料減免(減額や、免除)や徴収猶予することができます。

動画解説

問題11 介護予防・生活支援サービス事業について正しいものはどれか。2つ選べ。 

1 居宅要支援被保険者は、利用できる。 

2 利用者の負担額は,都道府県が設定する。 

3 住所地特例適用被保険者に係る費用は、 施設所在地の市町村が負担する。 

4 介護老人保健施設の入所者は、利用できない。 

5 第2号被保険者は、利用できない。

解答 1・4

1 介護予防・生活支援サービス事業は、第1号通所事業 第1号訪問事業 第1号生活支援事業 第1号介護予防支援事業で構成されています。
対象者は、要支援1・2の人(第1ごう被保険者・第2号被保険者)基本チェックリスト該当者、2021年度より要介護認定を受ける前から第1号事業を継続的に利用している要介護者も含みます。

2 地域支援事業の実施主体は市町村なので、利用者の負担額も市町村が設定します。

3 住所地特例被保険者(住所地特例対象施設に入所、入居している人)は、もともといた市町村んの被保険者になります。地域支援事業や、地域密着型サービスは住所地のサービスを利用できます。費用に関しては、保険者(もといた市町村)が負担します。

4 設問の通りです。介護予防・生活支援サービス事業は居宅で生活する人を対象としています。

5 第2号被保険者も要支援認定を受けていれば利用可能です。

問題35 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1 居宅介護支援事業所から病院への情報提供のため、入院時情報提供書が使われることがある。
2 エビデンス・ベースド・メディスン(Evidence Based Medicine :EBM)は、根拠に基づく医療のことである。
3 介護支援専門員は、患者自身が治療法を選択する際に、第三者的な立場から助言してはならない。
4 介護支援専門員は、退院前カンファレンスに参加することが望ましい。
5 チームアプローチでは、住民によるボランティア活動を含まない。

解答 1・4・5

1 設問の通り。

2 エビデンス・ベースド・メディスン(Evidence Based Medicine :EBM)、科学的根拠に基づいた医療のこと。

3 第三者的な立場から助言することも必要な時があります。

4 設問の通り。必要に応じてカンファレンスに参加することが望ましい。

5 住民によるボランティア活動にようなインフォーマルな資源もも含みます。

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