介護離職 しない、させない。

その他

介護離職しない、させない [ 和氣美枝 ]

価格:1,320円
(2020/2/18 23:05時点)
感想(1件)

「介護離職 しない、させない」勉強になる本だったので紹介します。

始めは介護職員の離職の問題なのかなと思っていたのですが、そうではなくて、ご家族や両親が高齢になり、介護が必要になったときに、主となる介護者が離職する場合が多いと知りました。

私は、仕事として介護をしていますので、家族の介護とは全く違う視点をもっているとわかりました。

スポンサーリンク

介護離職はリスクが高い時期。

1年間で10万人が介護離職をする。ということです。これはそうとうな数だなと感じました。

また、両親を子どもが介護をすると考えてみると、だいたい50代前後からが多いと思います。年齢的にどうでしょうか。会社に所属していれば、重要なポジションになっていたり、こどもにお金がかかる時期に重なります。

そんな時期に、介護離職をするというのはリスクが高いことです。

できる限り、介護を理由に仕事を辞めないことが大切になります。介護というのは、急にやってきます。まさか自分が・・・両親が高齢になってくると、それなりに覚悟はしていても、なかなか現状を受け入れられないものです。

そして一度離職をしてしまえば、再就職が難しく、正社員ではなくパートなどで働くしかないことも考えられます。もちろん収入も減りますので厳しい状況となることが考えられます。

孤独が一番危険。

私は家族の介護を経験していないのでわからない部分もありますが、介護で一番しんどいのは「孤独」です。認知症が酷くなり、意思疎通が難しい。お互いの思いが理解できない。問題行動が出てくる。ストレスが溜まります。今まで元気だった両親の姿に失望することもあるかもしれません。

仕事として介護をしている場合、チームでケアをするので、冷静な判断や業務の分担ができています。しかし、夜勤帯はひとりで多くの利用者さんのケアをしなければなりません。

一人というのはとても孤独です。不思議なくらいイライラしたり、焦ったりしてしまうことがあるんです。家族介護と少し近いところもあるかもしれません。

つまり介護離職をして、介護のみをするというのは精神的に追い込まれる可能性が高いです。

職場の理解が大切。「隠れ介護」をなくす。

介護離職をしないで、仕事を続けるためには職場の理解がなにより大切です。介護というのは突発的なことがよく起こります。急な受診や体調不良。在宅で介護をする場合、突然いなくなってしまうことが考えられます。

そんな時は、急遽休みをもらうことが必要になります。職場の理解がないと非常に心苦しい思いをしなければなりません。もし、日中デイサービスを利用するとなれば、それに合わせて仕事から帰宅。とうことも考えられます。離職とはいかなくても、働き方や勤務時間の変更を考えないといけないこともあります。

会社にもよりますが、プライベートな話を持ち込みずらい雰囲気だと、「隠れ介護」の状態となってしまいます。これはしんどいことです。

普段から職場でプライベートな相談をしておくことも大切です。こどものや介護のこと。助けてもらわないといけない場面は出てきます。上司や同僚に理解があれば、気遣いによるストレスは少し軽減するはずです。

介護は情報戦。

正しい情報を得ることがなにより重要です。介護保険ができる前は、介護は家族が行うことが当たり前の時代でした。ただ時代背景的には、家族や兄弟も多く、核家族が少ないので家族で協力して介護ができていたのかもしれません。

しかい現代はそうとはいきません。両親との同居は少なくなりましたし、兄弟や頼りになる親せきなども少なくなりました。

ここで大切になるのが、介護保険制度や、行政の支援をうまく利用することです。介護保険は該当する人がすべて利用できる社会保険です。40歳から保険料を払うことで被保険者となり、介護が必要な人をみんなで支える制度です。

介護離職をしないために、介護保険を利用しない手はありません。さまざまサービスを組み合わせることで、介護が必要な人がひとりになる時間をかなり少なくすることができます。

介護保険の範囲内であれば、原則1割負担で利用できますが、場合によってあ実費を払って柔軟な対応ができたりします。

近くの地域包括支援センターや行政の窓口に相談に行ってみることです。基本的に行政のほうから情報をくれることは少ないので、自分で足を運んでみることや、インターネットで調べてみる。実際に介護をされている人に聞いてみるのもおススメです。

何度も言いますが、とにかく情報を得ることです。正しい情報を知り、使えるものはすべて使うことが大切です。 

ときどき息抜きは必要。介護は長期戦。

介護というのは、いつで終わりというのがありません。長くなれば10年以上も続くことがあります。介護だけをするというのは、精神的にかなりきついものとなります。工夫は必要になりますが、仕事を続けることは、メリットも多くあります。

収入も安定しますし、仕事に集中することで介護のことを忘れることができます。また、自分なりにストレスの発散方法をみつけておくことも大切です。友達と飲みに行ったり、積極的に自分の時間をつくりましょう。私は大丈夫と言う人も、疲れる前に休みを取ることです。

精神的・体力的に追い込まれてくると自分の状態を把握できなくなります。休むということもできなくなるのです。介護保険サービスを利用して、旅行に行くことも可能です。ショートステイ(短期入所生活介護)というサービスは短期間入所施設で預かってくれる制度などもあります。ケアマネさんに相談してみてください。

介護・福祉の仕事をしているから大丈夫は間違い。

介護を仕事にしている人が、もし家族に介護が必要になっても大丈夫と考えがちです。しかしそうでしょうか。仕事として介護のスキルは持っていても、家族となれば別です。状態にもよりますが、在宅で介護となり、頼る人がいない状態では仕事自体を続けることが難しくなります。

また入所を考えた時も、介護現場の事情を知っているがゆえになかなか決断ができないかもしれません。やはり悩みや葛藤は多くあると思います。

私の経験では、祖父母に介護が必要になった時に両親に対して何かアドバイスができたかというと・・・特にできなかったのです。介護職の経験しかないと、介護保険のことやどんなサービスがあるのかを詳しく理解していないことがわかりました。到底アドバイスなどできないのです。

介護とは食事・入浴・排泄などの直接的な介護だけではありません。介護者の気持ちや介護に至るまでの経緯なども理解し、制度的なことも知っておくことが必要です。

反省の多い経験でした。相談員やケアマネ業務をしているのであれば、知識は増えてくるのですが、介護職も直接介護のプロではありますが、もう少し広い視点で勉強しておくことは、いろんな意味で重要と感じました。

介護職からの中途半端はアドバイスは危険。

さらに注意しなければならないことがあります。相談されたときのアドレスです。たとえば、「母親が認知症になって・・・でも仕事を続けたいし。どうすればいいのか」こんな相談をされたとします。

もしあなたがそれなりに介護の経験あったとしたらどうでしょうか。「それなら特養に入所を考えたら。」「訪問介護や福祉用具もあるよ」とアドバイスが適切でしょうか。

恥ずかしながら私もこのようは返答をしていました。しかしまず考えないといけないのは、自分の両親を施設に預けることは相当な葛藤があることを知らなければなりません。入所施設がどんなところかわからな人からすれば、昔のイメージでは姨捨山のように感じているかもしれません。実際はちがいますが。

また訪問介護といっても、自分の家に他人が入ってくる。掃除や冷蔵庫をみられるなど抵抗はあると思います。

このように、中途半端はアドバイスはよくありません。まずは話を聴いてみることです。どんなことで困っているのか。寄り添うことです。悩みというのは話すだけでかなり楽になります。相談できる人がいるだけで安心します。そして、結論を出すのではなく、専門機関への相談を進めてみたり、自分の働いてるところはどんな介護をしているのかを話してみるのもいいでしょう。

介護はお金がかかる。

介護にはお金がかかります。介護保険制度を利用しても1割負担は発生します。しかし、すべて介護保険で賄われているわけではなくて、食費や居住費などは実費となります。ご本人の年金で足りればいいのですが、例えばグループホームなどに入居すれば20万円ちかく必要な場合もあります。国民年金だけでは足りない額です。

また柔軟にいろんなサービスを組み合わせることで、介護者の負担は減りますが、介護保険の範囲を超えてしまえばすべて実費となり費用がかさみます。よく家族や兄弟間でお金の話をしておくことは大切です。

しかし費用を削ることばかり考えて、介護者が離職となれば本末転倒です。費用と負担のバランスをよく検討することをオススメします。

介護保険の負担や医療費がある一定額を超えると、助成される制度や、身体障害者手帳などを保有してることで費用が減ることがありますので、市町村の窓口や担当のケアマネさんなどにもよく確認することも必要です。

まとめ。

介護は突然やってきます。自分がすべてやらなければと、すぐに仕事をやめるのは考えた方がいいでしょう。まずは仕事を続けられる環境を作ることからです。日頃から介護に興味を持ち、情報を集めておくことは非常に大切です。また、家族で介護について話し合うことで責任の押し付け合いを減らしていけると思います。日本の介護事情は少しずつ良くなっていると思います。使える資源はすべてつかっていく視点が大切です。

その他
福祉職のためのお役立ちサイト

コメント

タイトルとURLをコピーしました